スイス
ここでは2016年6月に行きましたスイス旅行についてブログ記事を編集して綴ってみたいと思います。
[目 次] (青色文字の項目にはリンクが貼られています)
1 久し振りに夫婦で海外旅行、スイスへ (2016年6月27日のブログを編集)
2 スイス旅行記 (2016年7月11日~28日のブログを編集)
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高齢(92歳)の義母に留守番をしてもらっての海外は留守中の義母のことが心配で長らく行けませんでしたが、このたび義母に旅行期間中介護付き有料老人ホームにお泊りしてもらうことが叶いましたので今週から夫婦でスイスに行ってきます。
私一人では2013年と2014年にイタリアに演奏旅行に行っていましたが、義母も一緒の3人での旅は2011年のハワイが最後、夫婦2人だけの旅は1995年のドイツ・スイス・フランス以来21年ぶりの海外です。
いままでほとんど義母も一緒の3人旅でしたので義母がいないと寂しくもあり気が抜けたようですが、今後は義母にお泊りしてもらうこのパターンで行くことになりそうです。
1995年のときにもスイスのユングフラウに行っていますが、今回はスイス一国だけの旅でアルプス5大名峰を巡り4つの山岳列車に乗るというコースです。
主にサンモリッツ、ツェルマット、シャモニー、チューリッヒ等スイスの東と南を巡り、首都ベルン、ジュネーヴ、ローザンヌ、モントルー、バーゼルといった西の都市部は今回もお預けとなりました。
スイスはドイツ、フランス、イタリア、オーストリアに囲まれた九州より小さな国ですが見るべき所が多く、1ヶ月位滞在するならともかく短期間ではなかなか1、2回の旅行で全部は見切れません。
1995年当時に比べて旅行代金は倍以上になっていますし、スイスフランも当時80円だったのが現在105円しています。
今の時期燃油サーチャージがひと頃のように高くないのと、イギリスのユーロ離脱で少し円高になり海外旅行にはちょっぴり有利になりました。
さて久しぶりの海外、せっかく行くのですから事前に少しでも準備をしてからと思い、できるだけのことを済ませました。
・旅行の必需品、スーツケースが不具合のため今回買い替えました。
スーツケースに詰め込むものはいっさい妻がやってくれますので私はノータッ
チです。新しいネームタグに名前を書いておきます。
・私はデジカメのバッテリーを満充電しバッテリーの予備と充電器、変換プラグ
を忘れないように用意します。
最近ビデオカメラはすっかり使わなくなりました。
アナログとデジタルのビデオカメラが遊んだままになっています。
シェーバーの電池の消耗を確認し予備の電池を用意しておきます。
・スイス全図をA4大にコピーし日程表からピックアップした行く先々の地名をそ
の地図の上にプロットします。
訪れる場所は必ずしもよく知っている地名ばかりではありませんので、これで
自分が毎日今どこにいるか位置関係が明確になります。
・添乗員から言われた集合時間などをメモする小さなメモ帳と筆記具(予備も)を
準備しておきます。何でもメモっておかないとすぐ忘れてしまいます。
・スイスの通貨はスイスフランですがスーパーなどでもユーロやカードの使える
所が多そうです。
従ってスイスフランへの両替は食事時の飲み物代の支払い等用に出発当日空港
(今回は羽田)で必要最小限にしておきます。
スイスフランとユーロの関係はほぼ同調した動きをして安定しているようです
のでスイスフランで支払ってもユーロで支払っても等価と考え家にある余った
ユーロも持参してスイスフランに再両替しないでそのまま使おうと思います(お
つりはスイスフランで返ってきますが)。
やはり家に残っているスイスのコインも当座のピローチップやトイレチップ等
に重宝すると思います。
・空港までのリムジンバスを予約し、帰国時のバスの時刻も調べておきます。
・毎朝、夕に飲む薬(錠剤)をビニール袋に小分けします。
・旅行のたびに作っているメモを作成します。
・おみやげを調べておきます。
木彫り製品
A.vogel(エイ・ヴォーゲル)のHerbamare(ハーバマーレ) Originalハーブソルト
Frey(フライ)のチョコレート
Teuscher(トイシャー)のシャンパンチョコレート
Auer(オエール)のアーモンドチョコレート
Glatz(グラッツ)のマンデル・べーリ
Klostergarten(修道院の庭)シリーズのハーブティー
BIO(有機農家協会)認定のアルペンハーブティー
Rahmtafeli(ラームテッフェリー)キャラメル
ツェルマットのSavon au lait(牛乳石鹸)
などさすがチョコレートの国、甘いものが多いです。
限られた時間ですぐ探せるよう商品の写真をコピーしておきます。
・外務省のページからスイスの安全対策基礎データを読んでコピーしておきま
す。
・パスポートのコピーをとっておきます。
・クレジットカード(2枚)付帯保険で不足する保険項目についてネットの旅行傷害
保険「たびほ」に加入します。
旅行会社からの資料についてくる海外旅行保険では2人で25,000円近くもする
ところネットのバラがけなら2人で5,700円以内で済みました。
・最近はインターネットでオンラインチェックインできるようになっています。
事前に添乗員に航空券番号を聞いてネットで予約確認すると座席番号などがわ
かります。
希望していた通路側席が確保できていました。
あとは出発24時間前から家でチェックインを済ませ搭乗券をプリントアウトし
て持って行けば当日空港のANAカウンタで搭乗手続きすることなく手荷物を優
先カウンタに預けるだけで済みます。
・マイレージカードを用意しておきます。
・空港ラウンジの場所を確かめておきます。
・7月からゴールドカードの特典で帰国時の手荷物の宅配がたった100円で済
むようで利用したいと思います。
通常割引なしでは2,000円近くします。
・ネットのスイス政府観光局にアクセスして役に立つ資料をダウンロードしま
す。
・カード会社に資料請求してトラベルガイド、カード付帯保険案内の最新版、海
外サービスガイド、スイス優待ガイド、空港優待ガイドなどを送ってもらいま
した。
・散髪に行き、爪も切っておきました。
・悩みは留守中の鉢植えのミニトマトとピーマンへの水やりです。
ネットで調べますといろんな工夫が書いてあります。
園芸店で「給水おまかせ君」というペットボトルの先につける尖ったキャップの
ようなものを買ってきました。
キャップに小さな穴があいています。
ペットボトルにこれを付けてボトルを逆さにして鉢に差し込んでおきます。
果たしてこれでうまくゆくかどうか。
梅雨時なので適当に雨が降ってくれれば助かるのですが。
あとは旅行中の安全とお天気を祈るだけです。行ってきます。
2 スイス旅行記
家内とスイスに行ってきました。羽田発8日間です。
荷物はスーツケースの買い替えのとおり飛行機の受託手荷物用と機内持ち込み手荷物用の2個を想定していましたが、今回山岳地方を巡りますので冬用の装備がかさばりこれだけでは足りず機内持ち込み手荷物が1個増えました。
この増えた分はツァーバスの座席に置いて便利に使えるよう中身を工夫しました。
海外旅行の場合飛行機の出発2時間前に添乗員の旗のもと集合、添乗員から説明があったのち各自航空会社のカウンタでチェックインを済ませ再集合してゲートインというのが一般的で、再集合まで時間がありますので従来ラウンジで過ごしていましたが、行ってみて羽田はラウンジがゲートインしてからでないと使えないことがわかりました。
しかし今回は出発の3時間前から旅行会社受付カウンタで受付が始まり再集合はなくそのまま各自勝手に手続して搭乗口まで行くシステムでしたので時間の余裕ができ、早めにゲートインして出発までラウンジでゆっくり過ごすことができました。
羽田のラウンジにはSKY LOUNGEとSKY LOUNGE ANNEXの2つがありますが、場所はゲートから離れていて不便でもANNEXの方が断然ゆったり過ごせます。
ツァーの場合安全と快適さを考え可能な限り日本の航空会社、それもJALよりANAを選択しています。
今回ANA利用のツァーがありましたので迷わずこれを選びました。
往復ドイツのミュンヘンを経由、5日目はフランスのシャモニーにも行きます。
スイスはスイスフランですがドイツ、フランスはユーロですのでスイスフランのほかユーロも準備しました。
機内のエンターテイメント機器がソフト、ハード的に大分使いやすくなって、液晶画面の大きさや明るさも改善されていました。
窓はブラインド(シェード)がなくなって自動で光の透過率を変えることのできる設計になっています。
機内食も大分改善されてきているように感じます(その分運賃に含まれているのでしょうけれど)。
あらかじめ写真でメニューを見せてくれますので選択の参考になります。
ミュンヘンに着いてバスで少しだけオーストリアを通ってホテルのあるスイスのマイエンフェルトに向かいました。
ホテル着はわずかに明るさの残る22:30、日本時間では29:30、この日は自宅で朝5時過ぎに起きて丸々24時間の長い活動でした。
空港からホテルまでバスで5時間かかりましたので途中のお手洗い休憩でさっそくトイレチップ、1/2スイスフラン(約50円)でしたが羽田での両替ではコインは手に入りませんしトイレでおつりは出ませんのでツァー客の大勢の人が困っていました。
前回の旅行で残っていたコインを持参していましたので何人かの人に使っていただきましたが、旅行中ずっとこのトイレチップのためのコイン確保には悩まされ続けました。
昔はトイレの入り口におばさんが座っていておつりを出してくれるような所もありましたが今回の旅行ではそのような場所は一つもありませんでした。
トイレチップは1/2スイスフランから有名な観光地で高いところで2フラン、駅やホテル、飲食店は無料です。
こうして長い初日は終了し2日目から観光スタートです。
昨晩ホテルに遅く着き夕食はホテルで夜の11時頃からでしたので2日目のホテル出発は遅めの9:30となりました。
しかし朝食はホテルのレストランで朝の6:30からできるとあってツァー客の多くがその前から寝不足をものともせず朝食会場の入口でまだかまだかと並んで待っていました。
ツァーではいつもながらのことですが、準備をしているホテルの従業員にはあきれた光景に映っていることでしょう。
今回の旅行、風光明媚なスイスの山岳地方を巡りますのでどこを見ても絶景でいつになく1,000枚近く写真を撮りまくりましたが、その第1枚目はこの朝食です。
バイキング形式の別段珍しくもない食事ですが、いつもの自宅の見慣れた朝食とは違ってこれから一日ツァーが始まるんだという気分になります。
朝を食べ過ぎますと体調を崩したりしますが、逆に食べておかないとエネルギーが出ませんので加減が難しいです。
たくさん食べ物が並んでいてもたいてい自然と自分の好きなクロワッサン、生ハム、フルーツ、牛乳といったものを選んでしまいます。
いなごの大群のようにドドッと一斉に入場した会場は大混雑、使い慣れないパン焼き器やオレンジ絞り器をああでもない、こうでもないと皆で寄ってたかっていじくりまわし、あげくの果てどちらも壊してしまって従業員も思わず苦笑い。
文字では読めないですから簡単な使い方の絵解き説明図でも張っておいてくれれば有難いと思いました。
ツァーバスはベンツで乗り心地良くドライバーの運転も上手でした。
前席は毎日交代制です。
トイレもついていますが使わせてもらえません。
バス内でミネラルウォーターも買えますが、私は世界一おいしいと言われるスイスの水道水をからになったペットボトルに詰めては飲んでいました。
硬水ですがとてもおいしい水でした。
部屋のテレビでトルコの空港でのテロを知りましたが、添乗員は皆に心配させないためか何も話しませんでした。
さて午前中はマイエンフェルトの名所、ハイジの泉とハイジの家の見学です。
まわりの景色は良かったですが泉や家自体は正直私にはつまらないものでした。
ハイジの家(新旧2軒あります)の中の見学は別途有料で14.8フラン(約1,500円)です。
家の中の様子はネットにも紹介されています。
午後はディアボレッツァ展望台から名峰ピッツ・ベルニナ(4,049m)を見た後レーティッシュ鉄道ベルニア線でサンモリッツに向かいます。
ディアボレッツァに向かうバスの車窓からは上のような絶景が続きとても寝ていられません。
バスの中、座った座席の反対側の窓からの景色はうまく写真に撮れませんし、シャッターボタンを押してから実際に写真が撮れるまでわずかですが時間のずれがありますからその間に電柱、看板、樹木などが景色に飛び込んできて邪魔したり、バスの振動によるブレ、窓ガラスに室内の光が反射して映り込んだりで撮り逃がしたり撮りそこねたりした風景も数知れません。
ディアボレッツァ展望台へはベルニナ線ディアヴォレッツァ駅近くのロープウェイ乗り場から100人以上乗れる大型ロープウェイで向かいます。
ディアヴォレッツァ駅(右後方)とロープウェイ乗り場(左)
ロープウエイの中(日本人ばかりのすし詰め状態)
スイスでは日本人観光客の多さに驚きます。
観光客の8割は日本人、中国人が1割弱、あとその他の外国人といった感じでしょうか。
レストランでは従業員は片言の日本語を話しますし、飲み物の日本語メニューを置いているところもあります。
列車内のアナウンスが日本語だけということもありました。
展望台からの眺め(中央がピッツ・ベルニナ)
ピッツ・ベルニナ(4,049m)は東部アルプス唯一の4,000m級の山でイタリアとスイスの国境を分けています。
ディアヴォレッツア展望台からの眺めが特に素晴らしいとされています。
バスで移動しますといたる所道路工事をしています。
山岳地帯ですので土砂崩れなど日常のことなのでしょう。
道路が通行止めで回り道をしますと時間は余分にかかりますが、ドライバーの機転でかえっていい景色に出会えたりもします。
今回のツァーでは山岳鉄道に何度も乗りますので皆にスイスパスが渡されています。
2日目はサンモリッツ泊です。
ツァーで必ず誰か遭遇しますのはホテルの部屋の鍵がなかなか開かない、エレベータのドアが開かない、トイレのドアが開かないといったトラブルです。
エレベータやトイレは密室状態になりますから中から開かないとまわりに誰もいない場合恐怖ですし、集合時間が迫っていたりすると非常にあせってパニックになります。
どういうわけか妻はどんなツァーでも女性が「開かな~い」と金切り声を上げている場面にしばしば遭遇し飛んで行っては助ける役が多いです。
今回もエレベータの中からドアが開かないと叫んでいる女性がいたようで(ドアが網状になっていて中の声が外によく聞こえます)妻が声を聞いて駆けつけますとドアは自分の手で外側へ押して開ける方式だったり、トイレのドアが押しても引いても開かないと中で叫んでいる女性の場合は妻が横にスライドさせたら開いたりと、あとで笑い話にはなってもその時は無我夢中で必死、日本での常識と少しでも違うと先入観が災いしてにっちもさっちもゆかなくなってしまいます。
添乗員が集合時間になってもまだ戻らない人がいると言えばおせっかいやきの妻はトイレや土産物店見てきますと言ってさっと走って探しに行きます。
するとたいてい女性トイレやレジが混んでいたりします。
3日目の観光のメインはアルプスの真珠と言われるサースフェーという村から見るミシャベルアルプスです。
サースフェーに行くためレーティッシュ鉄道アルブラ線に乗りますが途中有名なランドヴァッサー橋を通過します。
ところが座席位置が悪かったため橋全体が良く見えませんでした。
あらかじめ添乗員に進行方向の右か左、どちらの側に座っていればよいか聞いておくべきでした。
ようやくの思いで撮ったのがこの1枚です。橋がチラッとだけ見えています。
ランドヴァッサー橋
サースフェー村のことは日本ではほとんど知られていないように思います。
以前はスキー客のための宿が点在するひなびた村だったのが最近急速に観光地化されて風情がなくなってきたとも言われます。
それでも村の入り口にねずみ返しのある古く貴重な穀物倉庫が残っていたりしました。
さすがのチュウ太郎もオーバーハングできないように床下に大きな石の円盤がついています。
ねずみ返しのある倉庫
ここから見るミシャベルアルプスは展望台からの眺めと違って周囲の展望は望めません。ゴンドラリフトやロープウェイなどもあって上に登っていけるようですが時間の関係でみやげ物屋の並ぶ麓の村のメインストリートを散策して過ごしました。
その後マッターホルン山麓の町ツェルマットまでバスで移動です。
交通不便な広域を移動するのにバスは便利で欠かせませんが、ツァーでは日程のかなりの時間をバス移動で消費しますから正味の観光時間はそんなに多くはありません。しかしスイスはどこを見ても景色が素晴らしくバス移動中退屈することがありません。
バスの中では水以外飲食禁止でしたが、後部座席ではお腹がすいてビスケットなどをモグモグやっている人たちもいました。
ドライバーにわからなければよいとばかり添乗員も黙認していました。
ツェルマットまでのバス車内からの風景です。
ツァーも4日目、この日はマッターホルン観光です。
ホテルの近くから朝焼けのマッターホルンが見れるとあって日の出5:43に合わせて希望者はホテルロビーに5:20集合です。
ツァー客のほとんどの人が早起きをして参加、ホテルから5分ほど歩いて山が見える場所に到着、まわりは大勢100人以上、付近のホテルからぞろぞろ出てきた日本人ばかり。
日の出近くになっても山頂には雲がかかって何も見えません。
悪いことにパラパラと雨まで降り出し早々に退散しました。
6:30頃まで2、3人辛抱強く残って見ていた人の話しでは雲の切れ目から山頂は見えたけれども朝焼けはとうに済んでしまっていたそうです。
雲で山頂が覆われたマッターホルン(4,478m)
仕方ありません、のちほど行くゴルナーグラート展望台からの眺めに期待することにしましたが、晴れてはいたものの展望台からもマッターホルン頂上は雲に包まれ、ついにこのツァーで唯一頂を見ることができない山となってしまいました。
ここで1時間ちょっと希望者だけのハイキングがあり何人かを残してほとんどの人が参加しました。
山岳ガイドを先頭に雪原をハイキング
途中岩山にリス科の仲間マーモットの姿が
マーモットは警戒心が強く、近づくと警戒音を発してまたたく間に巣穴に隠れてしまいます。
たくさん高山植物の名前を教えてもらいましたが覚える気がありませんのでみんな忘れてしましました。
午後はこのツァー唯一のオプショナルツァーでクラインマッターホルン展望台観光です。ツァーの大部分の人が参加しました。
ツェルマットからゴンドラリフトを乗り継いでいきなり富士山より高いヨーロッパ最高地点(3,883m)にある展望台、クラインマッターホルン展望台に到達です。
ここでもやはり雲がかかってマッターホルンの頂は見えませんでした。
高山病になった人はいませんでしたが少し気分の悪くなった人はいたようです。
この展望台、迷路のようになっていてツァー客の男性2人が迷子になってしまい添乗員の携帯に電話して連絡がつき何とか無事でした。
こんな山の上でよく圏外にならずにつながったと思います。
私も危うく迷子になりそうでしたが何かあったときの用心のためツァーでは添乗員の携帯の電話番号は必ず聞いておくべきです。
ツェルマットの町はこの日、年に一度のツェルマットマラソンの開催でとても賑わっていました。
ツァーも早や日程の半分を消化、今日5日目はフランス東部の町シャモニーからのモンブラン観光です。
モンブランと言えば私の大好きなスイーツにモンブランがありますが、このケーキの名前の由来はまさしくヨーロッパアルプスの最高峰モンブラン(4,810m)で、丸いなだらかな山の形に似せて作ったことからこう呼ばれているようです。
展望台へのロープウェイ乗り場はほとんど日本人ばかりの客で大混雑、乗るまで長時間待たされました。
この山頂に見える展望台まで一気にロープウェイで上がります。
ロープウェイからの眺めです。
下方に小さくツェルマットの町が広がっています。
展望台から見たモンブランです。
左からモンブラン三山のモンブラン・デュ・タキュール、モンモーディ、モンブラン、一番右はドーム・デュ・グーテ。
この日はユングフラウ地方のウェンゲンまでバス移動して宿泊です。
6日目はこのツアーのメインの一つ、ユングフラウ(4,158m)観光です。
ユングフラウは21年前にもドイツ、フランス、スイス3国を巡る旅で一度行っています。
今日一日ビデオ撮影のお兄さんが同行します。
テレビ紀行番組「世界の車窓から」の撮影に関わっていて腕は一流などと自分で自慢していました。
ツァーを楽しむ客にインタビューしたりしながら撮影しあとで40分のDVD記念作品に仕上げて希望者に15,000円で売るという商売です。
ツァー会社とタイアップしているのでしょう。
私は希望しませんでしたがかなりの人が申し込んでいました。
以前カナダに行ったときも同様なことがあり、その時はまだDVDではなくVHSテープでしたが購入した覚えがあります。
登山列車に乗って通路に立ちますと列車が急坂を登っているためみんなこのようにかなりの前傾姿勢になります。
この角度ではすぐ前に倒れてしまいそうな錯覚に陥りますが、これで地面に対しては垂直ということなのでしょう。
途中登山電車の乗り換え地点クライネ・シャイデックで全員の記念写真。
スイス原産のセント・バーナード犬も一緒なのは21年前と同じ。
もちろん当時の犬とは代が代わっていることでしょう。
ここはアイガー、メンヒ、ユングフラウ三名山のすばらしい眺めが一度に楽しめる場所で、テレビの旅番組にもよく登場します。
広場の裏手の丘には山を愛した新田次郎の墓碑(記念碑)があります。
スフィンクス展望台から眺めた朝日に照らされたユングフラウ、右の三角の山はシルバーホルンです。
展望台にはユングフラウ鉄道全線開通100周年記念事業として新たに作られたアトラクション、アルパイン・センセーションがオープンしていました。
日本の赤い郵便ポストが置いてあるのは21年前と同じ、日本人がスイス観光に大いに貢献していることの証しであるのでしょう。
このあとこのツァー2回目のハイキングです。
さてハイキングスタートです。
1回目のハイキングでは雪原やごつごつした岩だらけの所が多かったですが、今回はとても歩きやすく、全員が参加しました。
今回のツァーには最高齢86歳のとても元気なお婆さんがお孫さんと参加されていて(もちろんこのハイキングにも)ツァーのあいだ中私たちもずっと元気をいただきました。お孫さんの旅費はお婆さん持ちだとか。
87歳まで私たちと一緒に海外旅行し、今回は施設にお泊りで留守番してくれている92歳の義母と重なります。
今の季節高山植物が満開で、山岳ガイドの話しでは時期的に一番良かったようです。
もう少し時期が遅いと飼育している牛が麓の方から段々登ってきて花をみんな食べ尽くして一面丸坊主になってしまうのだそうです。
目の前にユングフラウを望みイヤホンガイドで花の説明などを聞きながらのんびりハイキング。今回の旅行、添乗員もびっくりするほど晴天続きに恵まれ幸運でした。
池の向うはハイキングの終着点、クライネ・シャイデック駅広場です。
ハイキングを終え、遅めのお昼はアルペンマカロニでした。何だかお皿ばかり豪華?です。
午後はひたすらチューリッヒに向けバス移動です。
こういったツァーの場合ツァー最終日とその前日の2日間は帰国のために費やされ観光はないのが普通ですが、今回帰国便がミュンヘン発21:25のためツァー前日7日目のお昼過ぎまで観光が日程に入っていて半日得した気分です。
7日目午前の当初の予定はチューリッヒとザンクトガレンの簡単な観光でいわば帰国までのおまけ観光みたいなものですが、珍しく6日の行程に余裕ができたためチューリッヒ市内観光を6日目の内に済ませることになりました。
ずっと山ばかり見てきましたがこれから少しだけ町なか見学です。
リンデンホフの丘から眺めるリマト川と聖母教会(中央の尖塔)
ツァー最後のホテルはたいていツァーの中で一番いいホテルとなることが多いですが、今回もシェラトンチューリッヒでくつろぐことができました。
観光の最終日7日目はザンクトガレンで修道院と大聖堂の見学です。
大聖堂内部
今回のツァーではオプショナルツァーは一つだけで、みやげ物屋に連れて行かれることは一度もありませんでした。
それだけ内容が充実していて行程がぎっしり詰まっていたとも言えます。
ただし高地を歩きまわり強行軍で結構体力を使いました。
しかしこの日だけはとてもゆったりしていて親しくなったツァー仲間とカフェで過ごすこともできました。
スイスは物価も年収も世界一、日本よりかなり豊かな暮らしができているようでうらやましい限りです。
今回のツァー、北は福島、南は沖縄まで全国から人が集まり、東京からの参加は知る限り私たち夫婦だけでした。
パンフレットではこのツァーは4年間で8,000名以上が参加した人気No.1コースでお客満足度95%と宣伝していました。
旅慣れた人が多くスイスも二度、三度という人がおられました。
ツァー参加者は悠々自適の生活をしている年配者、また家庭菜園をしている人が多く、親しくなった千葉の人からは旅行後さっそく採りたてのなすびや玉ねぎをどっさり送ってきて下さいました。
一週間も一緒ですとお互い仲良くなりますし特に妻は話し好きで人から情報を聞き出すのが得意、反対にツァー客の中に「マンドリン弾かれるんですね」なんて私に言ってくる人がいて妻は私のこともベラベラ喋っているに違いありません。
事前に調べておいたおみやげの中で
・A.vogel(エイ・ヴォーゲル)のHerbamare Originalハーブソルト
・Montegaのエーデルワイス入りミントティー
・ツェルマットの牛乳石鹸
などを見つけて買い求めました。
ミントティーが飲んでとても爽やかです。
高級チョコレートは帰るまでに溶けてしまう心配がありましたのでもっぱら二大スーパー(コープとミグロ)を見つけては安物のチョコを仕入れました。
子も孫もいませんのでもっぱら自分たちが食べるためです。
餞別をもらっている手前、義母にはちょっと洒落たエーデルワイスの刺繍の入った白いポーチにしました。
昔のようにおみやげの定番である高級ワインや陶器など置物には興味がなくなりました。
留守中鉢植えのトマトとピーマンが枯れないか心配でしたが何とか無事でした。
「給水おまかせ君」がうまく機能してくれたようです。
なかなか楽しく思い出に残る旅行でした。
旅行中に勃発したトルコのテロ、そして22日のミュンヘンのテロ(今回ミュンヘンからバスでスイスに入りました)など危ないところでしたが、ノー天気の妻はもう秋の海外を考えているようです。
留守をしてもらう義母には申し訳ないですが、これからもできるだけ元気なうちに夫婦で仲良く趣味の旅行を楽しみたいと思っています。