カナダ
この年2016年は6月にスイスに行ったばかりですが、10月にカナダの紅葉を見に行ってきました。
ここではこのカナダ旅行についてブログ記事を編集して綴ってみたいと思います。
[目 次] (青色文字の項目にはリンクが貼られています)
1 今年二度目の海外旅行 (2016年10月11日のブログを編集)
2 錦秋のメープル街道周遊 (2016年10月22日~12月29日のブログを編集)
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同居している要介護1に認定された92歳の義母の介護に手がかからないうちに、かつ私たち夫婦も元気で動ける今のうちにという思いから、私たちが旅行の間義母が介護付き有料老人ホームにお泊りしてくれることをいいことに7月にスイスに行ったばかりですが今月またまたカナダの紅葉を見に行くことにしました。
海外旅行の経験は公私合わせて40回近いですが、世界にはまだまだ行ってみたい所がたくさん残っています。
・オーロラ鑑賞
・地中海などのクルージング
・ナスカ、インカなど南米の遺跡
・エンジェルフォール、ヴィクトリア、イグアスの滝
・美術館巡り
・国ではオーストラリア、ニュージーランド、ミャンマー、ポルトガル、南アフ
リカ
などなど
今回のカナダ旅行ではカナダ東部のメープル街道、ナイアガラを巡ります。
ナイアガラはこれで3度目ですがメープル街道は初めてです。
紅葉は見頃の時期が短いですのでタイミングが難しいですが、メープル街道は
全長が南北に800kmもありますので北のケベックから南のナイアガラまでどこ
かで紅葉の最盛期に出逢えることでしょう。
地球温暖化の影響で紅葉の時期が年々遅くなってきているようです。
メープル街道の過去の紅葉時期を統計的に調べた資料はいろいろありますが肝心なのは今年どうかです。
日本のように親切に紅葉の実況をしてくれているサイトはほとんどありませんが、アルゴンキン公園の現在の紅葉の状況がわかる資料を見つけました。
これと例年の統計資料を比較すれば例年より紅葉がどれくらい早いか遅いか見当がつき、それによって各地の紅葉のピークもおよそ把握できることになります。
カナダ旅行には今年3月からパスポートのほかにeTA(カナダ電子渡航認証)が必要になっています。
旅行会社に頼めば取得代行してはくれますが二人で1万円もかかりますから自分で取得することにしました。
カナダ政府のサイトにアクセスして指示に従って入力してゆきます。
全て英語です。
申請料は一人7カナダドル(550円くらい)ですから取得代行してもらうより格段に安く済みます。
日本からの旅行者も多いと思いますので日本語で申請できるようにしておいてくれれば楽なのですがカナダ政府はまったく不親切です。
高い手数料を取って日本語で申請できる民間サイトもあるにはあります。
申請を完了して認証を知らせるメールを待っていたのですが3日経っても届きません。
これがないとカナダに入国できず旅行会社に高いキャンセル料を支払わないといけなくなりますのでかなりあわてました。
よくよく調べてみますと申請料をJCBカードで決済したのがいけなかったとわかりました。
JCBカードは受け付けておらずVISAカードにしましたら即日すんなり認証されました。
JCBカードしか持ってない人はあわててVISAカードをこしらえたりしなければならないでしょうから面倒なことです。
JCBカードは確かに日本のカードですが問題なく世界に通用しているのですから、前述の日本語申請の件といいカナダが嫌いになってしまわないうちに早くJCBカードも使えるようにしておいてほしいものです。
カナダのおみやげはメープル関連のシロップ、クッキー、チョコレート、シュガー、ティー、バターなど、それに160も存在するナイアガラオンザレイクワイナリーのアイスワインでしょうか。
アイスワインは自然環境の中で凍った完熟ブドウから造られる甘口ワインで甘党の私にはぴったりです。
ナイアガラオンザレイクのワイナリーでアイスワインの試飲もあるようで楽しみです。
アイスワインは冷やして飲むので冷凍庫で保管、アルコール度数が高いため凍らないので必要な時に出してすぐ飲めるようです。
家に残っているカナダのコインを持ってゆこうと調べていましたら1セントコインが2013年以降使えなくなってコインの最小単位は5セントとなっていました。
調べていなければたくさん残っている1セント硬貨も持ってゆくところでした。
例えば14.82ドルの物を買ってカードで払えばそのまま14.82ドル引き落とされますが現金では14.80ドル支払えば良く、14.83ドルの物は現金では14.85ドルとなるようです。
とすれば14.82ドルの商品でも14.83ドルと値付けする業者が増えそうな感じがするのですが。
1セント硬貨を廃止した理由は1セント硬貨を作るのに1セント以上かかるためだとか、日本の場合も1円硬貨の製造原価は約3円だそうですから、ここはカナダを見習うべきかも知れません。
因みにアメリカでは1セントコインは流通しているようです。
それでは行ってきます。
10月12日から8日間旅行社のツァーで妻とカナダのメープル街道を巡ってきました。
通常カナダの紅葉は9月下旬前後がピークで、それにピークの期間が非常に短いですから10月中旬ともなりますと葉もまっ茶っ茶かみんな落葉してしまって枯れ木の山ではとさんざんまわりから脅かされていました。
10月中旬のカナダは一般には晩秋とされツァー代金もピーク時より少々安くなっています。
しかし地球温暖化の影響で紅葉の時期が年々遅くなっていること、また場所によって気候、標高、樹木の種類がいろいろですから平均的にどうであれ紅葉に幅があるはずです。
また街道最南端のナイアガラでは10月中旬といえども例年紅葉はまだ始まったばかりの時期ですから、全長が南北に800kmもあるメープル街道ではそのどこかで紅葉のピークに出逢えると踏んでいました。
日本の紅葉を見に行くのと違って海外の場合は紅葉の始まっていない早い時期にツァーの予約をしなければなりませんので紅葉の時期の見極めがとても難しくなります。
紅葉の時期について過去の平均を取ったような統計資料はあまり役に立ちません。
それよりも過去数年間の年ごとの紅葉のピークの推移を取った資料と昨年の資料から今年を予測するほうがより確実です。
そしてメープル街道北端のケベックの紅葉が終わりかけ、南端のナイアガラで紅葉が始まりかける時期を予測して出掛ければ当たり外れが少ないと思われます。
今回の周遊ではケベック・シティ、モントリオール、首都オタワ、トロント、ナイアガラなどカナダ東部の主要都市とアルゴンキン州立公園、ローレンシャン高原など9ヶ所の紅葉名所を巡りましたがメインはやはりアルゴンキン州立公園とローレンシャン高原ですからここの紅葉のピークが目指せれば一番良いかもわかりませんが、局所的に狙いを定めるのはなかなか難しくどこかの場所で当たれば良いくらいの感覚で行くと気が楽です。
今回その予測が当たって各所で美しい紅葉に出逢えました。
ところでメープル街道という名称は日本人(一説に日本の旅行業界)が勝手につけた名前でカナダでは通用せず、正式にはHeritage Highway (歴史遺産の道)と言うのだと添乗員に教わりました。
具体的に地図上のどの道、どのルートが該当するのかといった厳密な定義はないようです。
7月にスイスに行きましたが今回のカナダ行きも同様約12時間のフライトです。
しかしスイスとの時差7時間に対してカナダは13時間あり、飛行時間は同じでもやはり時差の大きい東行きは疲れます。
それにスイスはANA利用でしたがカナダはエアカナダで、機体の古さ、機材の使いやすさ、クルーのマナー、座席の広さ、機内食、どれをとってもANAの方が上質です。
時間つぶしに映画を見てもANAに比べて日本語版は少ないですし、トランプゲームもバグがあり、またいろんな操作の途中で画面がすぐに固まってしまいます。
通常機内食として離陸後メインの食事、着陸前に軽食が出ますが、エアカナダでは往路、復路ともメインの食事と軽食の間にビッグサイズの日清カップラーメン、サンドウィッチ、ビスケットが出てきます。
じっと座ったままでお腹もすかないのにこんなにたくさんの食べ物が出てきてびっくりです。
こんなのいらないからメインの食事の質を上げてほしいものです。
着陸直前のトロント上空からの夜景
1日目はトロント空港からアルゴンキン州立公園の玄関口、ハンツビルまで専用バスでホテル着は夜の9時過ぎ、夕食はバスの中で和食弁当でした。
バスはトイレ付きでしたがスイスでのベンツバスに比べて振動、ゆれが大きく窓のカーテンやシートベルトもありません。
ドライバーは小柄な女性ドライバー、恐ろしいほどぶっ飛ばします。
ツァー中はずっとこのバス、ドライバーです。
1日目、当初トロント空港からホテルに専用バスで直行の予定でしたが、トロント市内観光予定の5日目にちょうどトロントマラソンがあり車の市内への入場規制がかかるとかで1日目に観光してしまうことになりました。
といっても州議事堂と市庁舎を車窓から見学するだけのことですからたいしたことはありません。
トロントは五大湖の一つ、オンタリオ湖岸の都市で、15年前に一度観光で訪れていますが妻に「湖水に手をつけたでしょ」と言われても記憶になく、町のランドマークであるCNタワーだけはかすかに記憶に残っていました。
写真はトロント市内へ入るバスの車窓から。
中央にCNタワー、ちょうど通勤の帰宅ラッシュと重なって大渋滞です。
2日目からいよいよ本格的な観光です。
最初は紅葉名所の一つ目、アルゴンキン州立公園です。
しかしそこに行く前にハンツビルの景勝地、Lions Lookoutに立ち寄ります。
Lions Lookoutは日本の観光ガイドにもあまり載っていない隠れた名所とのこと、バスを降りて坂を15分ほど登った所に展望台がありました。
決して広くはない場所ですが見晴らしが良く、紅葉した湖や街並みが素晴らしかったです。
Lions Lookout展望台からの眺め
こんな名所は日本でしたら黒山の人だかりで混雑することでしょうけれど、さすがカナダは日本の27倍の広さ(世界第2位)に日本の1/4の人口、シーズンとは言え多くの観光地に人が分散されるのでしょう、ここには私たちのグループしかいません。まさに景色の独り占めです。
アルゴンキン州立公園は東京都の3.5倍の広さを持つ途方もなく広いオンタリオ州の州立公園、とても1、2時間の観光で全容などわかりません。
西門から入って東門までドライブしながらレイクオブツーリバーズとビジターセンターで下車観光しました。
この日は順番でバスの一番前の席に座れましたのでバスの中からこのような写真が撮れました。
しかし森の中では天候が変わりやすく一時的に霧雨が降って写真を撮ってもフロントガラスの雨滴に焦点が合ってどうしても景色がぼやけて写ってしまいます。
ドライブ中ずっと車窓にこのような景色が続きます。
ビジターセンターの職員の話しでは先日日本のテレビ局が収録しに来たとかで今朝(29日)、テレ朝の「旅サラダ」で放映され見ることができました。
収録の時期が早かったようで私たちが見たような紅葉にはまだ至っていませんでした。
アルゴンキン州立公園を後にしてこの日の次の観光は紅葉名所の二つ目、オタワの市内観光です。
オタワはカナダの首都ですが人口ではトロント、モントリオール、バンクーバに次いで4番目、トロントが商業・経済の中心に対してオタワは政治の中心と言われます。
カナダの公用語は英語とフランス語ですが、オタワやトロントは英語圏、モントリオールやケベックはフランス語圏と分かれていて町の看板や表示にその特徴がよく表れています。
フランス語の看板はさっぱり読めません。
カナダの物価は前回のスイスに比べればずい分安くほぼ日本と同じ感覚でした。
国会議事堂、バイワードマーケット、リドー運河(世界遺産)を下車観光しました。
国会議事堂
リドー運河
このあとは一路今日の宿泊地、ローレンシャン高原内のホテルへとバス移動です。ここのホテルはツァーのなかで一番良かったです。
特に上等な(高価な)ツァーは別でしょうけれど普通ツァーで使われるホテルは旅行会社がスーペリアクラスなどと謳ってはいても部屋は大抵居間と寝室合わせて1室でスーツケースの広げ場所にも困るというような場合が往々にしてありますが、このホテルは居間と寝室が分かれていて両方にテレビがあり大型冷蔵庫やコンロ、食器類も完備したキッチンまで備えていました。
キッチンはともかくいつもこれくらいのスペースがあれば快適で言うことありません。
ホテルの部屋
ホテルを出てすぐそばにスキー客用のゴンドラがあります。
ホテル側もスキーシーズンまでの部屋の空きを有効に利用しているのでしょう。
ホテルの朝食はバイキング形式ですがどのホテルでも総じて質素で野菜系、果物系が少ないように感じました。
スーパーで果物だけは高く小さいリンゴが1個数百円もしていました。
また、スイスのレストランでは水を頼むと有料でしたがカナダでは日本と同じく頼まなくてもちゃんと大きいコップに並々と出てきます。
お国柄か毎食鮭が良く出てきますが格別おいしい味でもありません。
食後のコーヒー、紅茶も量はたくさん出てきますがスイスの方が断然おいしいです。
ツァーの食事はどうしてこうも量が多いのでしょう。
アンケートで量が少ないと苦情を言う人がいるのでしょうか。
見ていますと大抵の人が多量に食べ残しています。
店側では予算内で精一杯郷土料理を提供しているつもりなのかも知れません。
しかし毎回日本人ツァー客が多量に食べ残すのを見て少しは量を学習しないのでしょうか。
私としては量を減らして質を上げてほしいです。
7月のスイスの旅と違うところはカナダではトイレチップ、ピローチップがいらないこと、気候は肌寒いくらいですので毎日飲むミネラルウォーターを買っておく必要がないこと、これらは些細なことですが小銭の用意や店探しに神経を使わずにすみますのでずい分気が楽でした。
3日目午前中は紅葉名所ローレンシャン高原のトレンブランビレッジ自由散策です
なかなかお洒落で趣きのある町というか村でした。
山の上まで素晴らしい紅葉でした
冬はスキー場として賑わうことでしょう
Lac Miroir (鏡湖)を一周して散策
店先のカラフルなデコレーション
瀟洒なホテルや土産物店が立ち並んでいます
美しいトレンブランビレッジの風景をもう少し続けたいと思います。
カナダは地形的に高い山々がそびえる西部のカナディアンロッキーに対して東部はなだらかな丘陵といった感じで高い山がありません。
従ってバスでハイウェイを走っていても西部のように山を見上げてその風景を楽しむということがありません。
カナダの紅葉は雄大だとよく言われますがそのスケール感を実感するには高所から俯瞰して広範囲を一度に眺めてこそ味わえるもので、低地を走っていたのでは極端に言えば広大な森林を切り開いて高速道路を作ったその両側、つまりは森林の断面の雑木を延々と眺めているに過ぎないということにもなります。
始めこそ車窓の紅葉風景を盛んに写真に撮り収めていたツァー客も同じような景色に3日目ともなるとみんなこっくり眠り込んでしまっています。
トレンブランビレッジではツァーで唯一少し高い位置から周囲を見下ろして紅葉を一望できる絶好の機会がありました。
それにはゴンドラに乗って上まで行かなくてはなりませんが、添乗員の話しで時間が厳しいので上まで行って帰ってくる時間があるかどうかわからないとの説明。
仕方なく私も家内もゴンドラに乗るのはあきらめて村内の散策に時間を充てましたが、一部のツァー客は強引にゴンドラで上まで行って素晴らしい眺めを見て帰ってきたようであとでそれを聞いて私たちも行ったら良かったと返す返すも残念に思いました。
万事とても良く気の付く男性のベテラン添乗員でしたが、ここのところだけは全くもって不手際で、ゴンドラの時刻表や往復の所要時間等を調べてあらかじめスケジュールに組み入れておいてほしかったと思います。
乗らなかった無念のゴンドラ
広大なカナダ東部に点在する紅葉の名所をあれもこれも巡るには一ヶ所にゆっくりしている暇はなく、とにかくバスで徹底的に走り回らなければなりません。ツァーのほとんどの時間がバス移動に費やされ、このツァーでのバスの総走行距離は3,000km以上になったようです。
夕日に映え黄金に輝く紅葉
3日目、ローレンシャン高原の観光を後にして紅葉名所の四つ目、ケベックに向かいました。ほとんどのツァー客が寝込んでいる中、私はせっせと車窓の風景を撮りました。
ケベックへ向かう途中トロワ・リヴィエールに立ち寄り昼食、そのあとメープルタフィーを体験しました。
食事どきに出た豚の耳、とても固かったです
昼食会場で、日本の曲を所望したら知らないとのこと
メープルタフィーは下の写真のとおり温めたメープルシロップを雪の上で冷やし固めて作る水飴状の雪国のおやつといったところです。
ケベックはメープル街道の北端にあたり、旧市街の歴史地区は世界遺産に登録されています。ダルム広場とプチシャンプランを下車観光しました。
絵ばかりを売っている横丁、絵を直接撮るのはマナー違反です。マンドリンの絵がありましたので後でゆっくり見ようと思っていたら閉まってしまいました。
階段、坂の多い町、遠くに見えるは大河セントローレンス川です。豪華客船がいくつも停泊していました。
壁面すべて絵の建物、だまし絵になっています。
丘の上の建物はケベックのランドマークにもなっている高級ホテル、シャトー・フロントナックです。エリザベス女王、ヒッチコック、グレース王妃などが宿泊したそうです。
うす暗くなってホテルから少し歩いたレストランで夕食でしたが行く途中ちょっとした事件がありました。
カーブした上り坂の途中で別の日本人ツァーの団体が私たちの列を横切るようにレストランにどどっと入って行きました。
私たちの店はもう少し坂の上の方の別のレストランです。
さて店に着いて席に座るとどうも3人足りません。
勘の鋭い添乗員がハタと気づいて皆を待たせて店を飛び出し先ほど出会った日本人団体客が入って行った店の二階で3人を見つけました。
この3人、いつも列の最後尾でぺちゃくちゃしゃべりながらゆっくりついて歩いている年配のご婦人たち、話しに夢中でうっかり別のグループにくっついて店に入って着席してしまったそうです。
当然その団体の3人が座る席がないと騒ぎ出し添乗員が人数確認をし始めてやっとまわり知らない人ばかりということに気付いてあわてたそうです。
知らない海外の土地で皆からはぐれてしまうことほど心細いことはありません。
最近のツァーでは観光のとき無線式のイヤホンガイドをよく使います。
添乗員やガイドの説明が耳元でよく聞こえて便利なのですがこれがくせ者で、ついついそれに安心しきって写真など撮っていて知らず知らずグループから遠く離れてしまうことがあります。
私も常習犯で過去のツァーで3回ほどはぐれてしまったことがあり、いずれも家内が見つけてくれました。
カメラよりビデオの方がファインダーを覗いている時間が長いですので(もっとも近頃はファインダーのないビデオも増えましたが)それだけはぐれやすく、最近家内は旅行にビデオを持たせてくれません。
先頭を歩く添乗員のすぐそばに努めてくっついて歩くようにしています。
さて4日目の朝を迎えました。
今日は午前中ケベックから紅葉名所の五つ目、モントリオールへ移動です。
モントリオールは北米のパリと言われパリに次ぐフランス語圏の町となっています。
モントリオールではノートルダム大聖堂に入場観光、市庁舎や旧市街、ジャックカルティエ広場を下車観光します。
ノートルダム大聖堂内部
午後は紅葉名所の六つ目、南ローレンシャンオカ州立公園の散策です。
夕食後バスでガナノクエに移動です。
旅も後半、早や5日目となりました。
ガナノクエからロックポートに移動、ここから紅葉名所の七つ目、サウザンド・アイランド観光のためクルーズ船に乗り込みます。
セント・ローレンス川に浮かぶ無数の小島の風景を約1時間遊覧船から楽しみます。
昼食会場にて
午後はいよいよメープル街道の南端、今回のツァーの最終観光地ナイアガラに向かいます。
ホテルの部屋から見たカナダ滝
ナイアガラの滝を見るのも1991年、2001年に続いてこれで3度目、初回のような感動はもうありません。
夜のナイアガラの町、正面に十数年前に泊まったシェラトンホテルが見えます。
驚いたのはナイアガラの町が情けないことに小ラスベガス化してしまっていたことです。
トレンブランビレッジのような品のある町になってほしかったのに。
夕食に出たでかいロブスターですが大味で、おいしさでは日本の伊勢海老に軍配があがります。
イルミネーション化されたカナダ滝
ラッキーなことにこの日は日曜日で週1回の花火が打ちあがる日、ただ花火をタイミング良くカメラに収めるのは至難のわざ、下手な鉄砲も何とかで数十枚撮ってうまく撮れたのはわずか2~3枚でした。
昔はしょぼい花火が10発そこらで終わっていたように記憶していますが、今回は滝のイルミネーションといい豪華な花火といいずい分進化していました。
6日目午前は紅葉名所の八つ目、ナイアガラ観光です。
ナイアガラ観光のお決まり、滝の間近まで船で行きます。
このクルーズ船、昔は「霧の乙女号」と言っていましたが2014年から「ホーンブロワー・ナイアガラクルーズ(Hornblower Niagara Cruise)」と呼ばれているようです。
無料でくれるビニールカッパを着ていてもデッキでは台風並みの水しぶきで濡れてしまいますので写真を撮るときだけパッとデッキに出てあとは船室内に引っ込んでおりました。
木の葉のように見えるクルーズ船
頭びしょ濡れの観光客
間近に見る轟音のカナダ滝
アメリカ滝(左)とカナダ滝(右)を一望
この写真はアメリカ滝近くから撮っていますのでアメリカ滝が大きく見えますが実際はカナダ滝の方がずっとスケールが大きいです。
アメリカとカナダの国境に架かるレインボーブリッジ、手前がカナダ
カナダ滝、思わず吸い込まれそうになります、やはり大きい!
午後はこのツァー唯一のオプショナルツァー「ナイアガラ渓谷ウォークとワイナリー」に参加しました。ツァーガイドが同行します。
今回初の企画だそうで、ツァーメンバーの1/3ほどが参加しました。
オプショナルツァーに参加しない人で希望者は添乗員がレインボーブリッジに案内してくれます。
ナイアガラはメイプル街道の南端ですから紅葉が最も遅いのではと予想していましたが、ここナイアガラ渓谷は目も覚める紅葉でした。
ナイアガラ渓谷ウォーキングのつづきです。日本の奥入瀬渓流の規模を大きくしたような景観にも思えます。
ナイアガラ渓谷はナイアガラ滝の下流に位置します。
高低差のある岩場の山道を上ったり下りたりで結構体力を使いました。
1時間余りのウォーキングでしたが途中誰一人出会いませんでした。
まさにナイアガラ観光の穴場です。
このオプショナルツァーに参加しなければこのツァー全体の価値が半減するくらい値打ちのあるツァーでしたが、オプションではなく通常の日程に組み入れて全員が参加するには少々きつくて無理があるようにも思いました。
オプションではなく自由時間に行ってくるにはナイアガラの滝の所からは離れていて歩いては行けませんし安全のため専門のガイドがついている必要もありそうです。
渓谷ウォークのあとはワイナリーの見学です。
名物、アイスワインの試飲があります。
アイスワインは自然環境の中で凍った完熟ブドウのみで造られる超甘口ワインで、アルコールが苦手な私や妻にも抵抗ありません。
氷結したブドウ一房から採れる果汁の量はスプーン1杯程度と大変な希少価値でかなり高価です。
白ワインより製造が難しい赤ワインのほうが一層甘くより高価です。
栽培している畑を見せてもらいました。
写真左が普通のワイン用のブドウ、右がアイスワイン用のブドウで風に吹かれてねじれたりしないよう大切にネットに包まれています。
白ワインを1本買いましたが、7千円以上しました。
夕食はビーフ料理、このツァーではじめてお肉がでました。
ナイアガラでは5日目と6日目が同じホテルに唯一の連泊でした。
旅も終わり近くなって疲れが出たのか体調を崩し6日目の観光を休んでホテルで丸一日休養した人も何人かいたようです。
連泊だからこそできたことです。
メンバーの中には風邪をひいているのに食事どきマスクをはずして大声でしゃべりまくりまわりに風邪のばい菌をまき散らして平気な人がいて無神経さに困りました。
ナイアガラの夕日
滝の近くにハーシーチョコレートの専門店がありました。
このチョコレートは独特の味と香りがして好みが分かれます。
家内はあまり好みませんが私は小さい頃から大好きで高級品でしたが父がよく買ってきてくれました。
日本に見かけない種類もあって思わずまとめ買いしてしまいました。
アメリカのスーパーで買えばもっと安いのでしょうけれど。
ツァー7日目の午前はいよいよ観光も最後、紅葉名所の九つ目、19世紀のイギリス風街並みを残すナイアガラ・オン・ザ・レイクの観光です。
途中バスで「世界一小さい教会」を通りました。
下の写真です。中は6人がやっと座れるほどの狭さとか、ギネスブックにも認定されているそうです。
観光はこれですべて終了、午後トロントからエアカナダで羽田に直行です。
8日間なんて始まってしまえばアッという間です。
10月も半ば、カナダは晩秋期で行くまでは紅葉は終わってしまっているのではないかと少々不安でしたが、トレンブランビレッジ、サウザンド・アイランド・クルーズ、ナイアガラ渓谷など予想以上に素晴らしい紅葉に出逢うことができました。
カナダの紅葉は自然に人工的な手をつけずあるがままの姿の大自然を楽しませてくれます。
その点同じ紅葉でも京都などのように神社仏閣と庭園が一体となった人工美を追求する日本の紅葉とは対極にあります。
建物との対比でもみじ1本を愛でる日本の鑑賞のしかたとはずい分違います。
カナダのおみやげはアイスワインのほかメープルシロップ、メープルクッキー、メープルチョコレート、メープルシュガー、メープルティー、メープルバターなどメープルづくめとなりました。
カナダへは今回で4度目となりました。
1回目は1989年にカルガリー出張の折カナディアンロッキーを、2回目は1991年アメリカ各地視察でナイアガラヘも、プライベートでは3回目、2001年家内、義母と一緒にロッキーとナイアガラへ、そして4回目の今回、家内と二人でメープル街道とナイアガラです。カナダはもう十分です。
今年はスイスとカナダ、どちらもおもに自然を見てきましたので来年政情が落ち着き、健康で行けるとすれば今度はまたヨーロッパの街角を訪れたいねと家内と話しています。